2013年10月22日火曜日

知らないと存する福祉用具の例外給付

介護度が足りずにベッドや車椅子、エアマットが借りられない。
でも本当に必要であれば介護保険で借りられる制度が例外給付です。

詳しい内容は以下にて

厚生労働省から軽度者(要支援1・2及び要介護1 の方)に対する福祉用具貸与の取扱いの一部見直しが 示されました。つきましては、「例外給付」の「判定 方法」の取扱いを『軽度者の福祉用具貸与算定に関わ る記録表』で行いますのでお知らせします。なお,平 成18年度改正時の判定方法(認定調査結果)に該当 する場合は、従前の取扱いで給付の対象になります。

(今回見直された「例外給付」の対象とすべき事案) 1 疾病その他の原因により、状態像が変動しやす く、日によって又は時間帯によって、頻繁に告示で定 める福祉用具が必要な状態に該当する者 2 疾病その他の原因により、状態像が急激に悪化 し、短期間のうちに告示で定める福祉用具が必要な状 態になることが確実に見込まれる者 3 疾病その他の原因により、身体への重大な危険性 又は症状の重篤化の回避等医学的判断から告示で定め る福祉用具が必要な状態に該当すると判断される者

判定方法

上記に該当するものであることが、

ア 「医師の意見(医学的な所見)」に基づき判断され、

イ サービス担当者会議等を経た適切なケアマネジメントの結果を踏まえていることを

ウ 市町村長が確認する。

自治体の裁量によって判断基準が甘い厳しいはあると思いますが知っておいて損は無いと思います。

2013年10月19日土曜日

シルバーカーの選定をアドバイス

シルバーカーの選び方

シルバーカーを使う人の体格はそれぞれ違いますので、シルバーカーを選ぶときには実際にシルバーカーに触って確かめることが大切です。 ハンドルの高さが使いやすい位置に調節できるか、本体が重す ぎたり大きすぎたりしないか、スムーズに押して歩くことができるか、などは使ってみないとわからないからです。 それに、機能が充実していてもデザインが好きになれないなら、長く使うものとしては向いていないでしょう。シルバー カーの選び方としては、毎日のように使うものですから、愛着のわくシルバーカーを選びたいですね。

そして、最も気になるのが安全性です。これも、シルバーカーの選び方の重要ポイントですよね。 歩行中に段差につまずいたり、上り坂や下り坂で不便を感じることが少ないものを選ばなくては安心して歩けません。シルバーカーには道の段差をスムーズに乗り越えられる補助輪が付いたものや、前輪がダブルになっていて溝や穴にはまりにくくしてあるもの、坂道でも楽にシルバーカーを押すことができる 機能が付いたものなどがあります。また、ハンドルを握ったまま使えるハンドブレーキがあると安心です。本体に反射板が付いていて夜間など暗いところでも目立つようになっているとより安全性が高まります。

自分にあった機能性、自分が気に入ったデザインこの2重視してシルバーカーを選んで楽しく歩いてみませんか?。

2013年10月17日木曜日

介護ベッドを使って自力で立ち上がり

「ベッドから立つ」ためのベッドの条件 です。
ベッド高さにしても、敷き布団の横の端の形状にして も、起座の際よりも神経を使ってあげなけれ ばいけません。例えば「ベッドの高さ」について言えば、5cmどころか3cm、ベッドの高さが高いか低いか、で、自力起立できる かどうか、運命の分かれ目となることすらありえます。普通は40cm前後が起立しやすい高さとなります。 それから、起立するためにはベッドの「側板」の形状が大変重要になってきます。例えば木調の家具ベッドの場は、それも「高級品」の場合こそ、マットに比べてベッド枠~ 側板が大きく外側に張り出して、床までベッド下の空間をふさいでいるような形になっています。これでは「立ちにくい」のです。立ちあがる際には足を後ろに引いて起立するのが一番合理的なのです。つまり、ベッドに対して横向きに端座位となった際、ベッド下に足を引けるような構造であることが大切になってきます。 おおまかに、機能ごとに介護ベッドに求められる条件をまとめてみました。施設ではともかく、在宅の方々の様子を拝見すると、本人さんの身体機能や介護の状況とベッドの形状が、不適合としか思えないような場面をよく見かけます。(極端に低いベッドから無理に立たそうとしたり、など)まずは、必要な道具を必要な状態で準備すること、それが本人の機能を活かして介護者の負担を減らすための第一歩となるのです。

2013年10月15日火曜日

介護ベッドで自力寝返りを目指す

寝返りを自力で行なう(あるいは部分介助で 行なう)ためのベッドの条件としては、まずは「ベッド幅」が問題になってきます。高齢による筋力低下や障害のある方が寝返りを行なう場合等には、大抵 ベッド端やベッドさくを「腕で引っ張る」動作が必要となってきます。腕で体を引っ張るためには、ある程度肘が伸びていないと「引く」ことはできません。つまりベッド幅が狭すぎると、初めから腕が縮こまって、「引く に引けない」状態になってしまいす。小柄 な方ならば83cm幅でも大丈夫かもしれませんが、大柄な方にはベッドが狭すぎるかも しれません。それから、手でつかむ場所ものが大切になってきす。一般的なのは 「ベッド柵」でしょうが、こうなるとベッド 柵が取り付けられるベッドかどうか、あるいはベッド柵の取りつけの位置が問題になって きます。つかむ場所がなくて、敷布団をめくりあげながら寝返りする方を見ることがありますが、適切な介護ベッドと適切な付属品など、ぜひ寝返りの環境を整えてください。

2013年10月14日月曜日

車椅子と段差解消

最近の戸建てやマンションなどには、始めから車椅子だけで なく、子どもやお年寄りにも優しいバリアフリーを考慮しての 段差のない家や、スロープを設計段階からつけてある玄関も珍 しくありません。しかしながら昔ながらの建築の家に住んでい る場合は、段差のある造りはあたりまえの上、スロープも後付 けということになってしまうわけです。こうなると工務店やリ フォーム業者に家の改築を頼まなくてはならないのでしょう か?取ってつけたような見た目の違和感は別にしても、予算的 にもそれは大掛かりすぎるというケースは充分想像出来ます。 必要に迫られているスロープがある程度恒久的に使用されるこ とが分かっているなら、思い切って業者さんに見積もりを依頼 して発注するのも選択肢のひとつです。いまは通信販売などで もの段差解消部材や、車椅子用スロープ等を数多く取り揃えて いるショップもありますので自宅に設置出来るスロープを探してみても良いでしょう。 

スロープの勾配について

ちなみにスロープの勾配の目安としては勾配5度ならば車椅 子の自走が可能で楽に押せる角度、勾配8度になると電動車い すの走行は可、勾配15度以上では車いすの走行は危険でしょ う。見た目にはどうといったことのない勾配のスロープでも実 際に車椅子で登ったり、押したりするにはかなりの力が必要に なります。また車椅子は重心が高いので、スロープの勾配がつ きすぎるとだと後ろ側に転倒する心配もありますので注意しま しょう。あまり力のない女性の方でしたらできるだけ勾配角度 を低く抑えないと車いすは押せないと思った方がいいかもしれ ません。

2013年10月13日日曜日

安全な歩行介助

加齢によって足腰の筋力が衰えたり、視力が低下すると、一人で歩行する事も困難になります。筋力だけでなく、関節なども硬くなってくるので、外に出るのを嫌がるようになり、歩かなくなってしまいます。しかし、筋力や関節は動かさないと、益々固まってしまうので、歩行できなくなって寝たきり状態になる事態となってしまいます。

寝たきりになると、急速に全身の筋力が低下するだけでなく、思考能力も衰えて来てしまいます。寝たきりにならないようにするには、歩く習慣を身につけて筋力を維持していく必要があります。歩行介助は、自力での歩行が困難な人に行う、歩行の手助けを行う介護です。

歩行介助を行う時は、要介護者の履物は軽量で歩きやすいものを選んであげましょう。サイズがあっていなくて、途中で脱げてしまったり、躓きやすく転倒の恐れのあるような物は避け、サイズの合っている歩行しやすいものを身につけます。

歩行介助では、要介護者に歩調や歩幅を合わせ、休憩したりしながら、焦らずに行うようにしましょう。歩行速度が非常にゆっくりでも、決して焦らせたりひっぱったりしてはいけません。歩行介助では、杖などを使用するようにすると、歩行が行いやすくなります。

要介護者に視覚障害者のある場合、声掛けたりしながら、介助者が歩行しやすいように導いてあげましょう。視覚に問題のある介護者の場合は、事前に歩行するコースを打ち合わせておくと、歩行がしやすくなります

2013年10月11日金曜日

正しいシーティングで車椅子生活を快適に

車いすが体に合っていなければ、ずり落ちた り、片側に傾くなどの悪い姿勢をとることにな り、疲れ、痛み、褥瘡、変形、拘縮、脱臼など の二次障害が生じてしまうのです。車いす上の 姿勢の悪さによって生じる問題は、この他にも たくさんあります。飲み込みにくさ、食べにく さ、誤嚥、肺炎などの呼吸器系の疾患、高い筋 緊張や痙性による問題、消化器系や循環器系の 問題などです。 多くの問題に対して、個別に解決しようとす る努力は、これまでにも様々な形で行われてい たのですが、問題の根本である「姿勢」自体の 改善がされなかったため、根本的な問題の解決 ができずに症状が悪化したり再発したりしてい ました。 シーティングでは、座位姿勢の基本となる骨 盤の傾きを改善することで、姿勢を改善し、問 題の根本を解決することで、症状を解決すると いう方法をとります。まずは根本となる骨盤の 悪い傾きを改善することが大切なのです。 座位保持は重度障害者に必要なものと考えら れていましたが、シーティングは重度な障害の 方だけでなく、脊随損傷や歩行が可能な軽度の 障害の方にも使用される技術です。様々なレベ ルの障害の方の安定性と快適性を向上し、離床時間を延長し、二次障害を防止することを目的 とします。そして最終的な目的は残存機能を最 大限に発揮できるようにすることであり、運動 機能と生理機能の両方を向上することにあります。

何故車椅子を使用するのか? 
車椅子を使うことが目的ではなく、その先にある目標を見据えて、
正しいシーティングで車椅子生活を快適に。

2013年10月10日木曜日

シルバーカーと歩行車のちがい


シルバーカーは、(財)製品安全協会のSG規格では、主と して自立歩行 が可能な高齢者が、外出の際に、歩行や品物の運搬及び休 息に用いる、 車輪が4輪以上の『歩行補助車』と定義されています。 この定義によれば、シルバーカーには歩行そのものを支え る機能までは 求められていないと解釈すべきですので、体重負荷を充分 に受けとめ、 歩行を安定させるようには設計されていないことを知る必 要があります。

2013年10月9日水曜日

杖の選び方

杖の長さの決め方は立ったときに自然に手をた らした手首から地面までの長さか、立ったとき に地面から脚の付け根までの長さがよいでしょ う。杖をつま先の斜め前について、肘を30~ 40度に曲げた手の位置がベストの状態です。 その他のポイントは日常的に使うものなので軽 くて丈夫なものを選びましょう。松葉杖の長さ の決め方は身長から40cmをひいた長さが適 しています。 高齢者や病気などで体力の衰えた方にとって、 歩行補助用具は、自分の足で歩くことで健康づ くりを図ることができるうれしいツールです。 安心して歩けるように、選択の際は次の点に注 意しましょう。前屈みになりすぎないなど、歩 く姿勢が自然な状態で保てること、安定性があ ること、握る高さが合っていること、また調節 ができるかどうかを考慮して選んでください。

エアマットの注意点

エアーマットレスは電気によって作動しますが、まずは ここが最も重要です。病院や介護施設では、患者の移動が 付き物です。その際使っていたエアーマットレスの電源は 切られることがほとんどです。ベッドにエアーマットレス を設置しベッドメイキングをしますが、この後、電源を入 れ忘れる例がかなり多いのです。30分程度で気が付けば よいのですが、数時間以上気付かれない事もあります。予防的に使っている場合、電源入れ忘れが原因で褥創 が発症することも少なくないようです。

入浴介助と福祉用具

在宅で安全に入浴するためには、利用者の身体の動き (麻痺、拘縮の有無・程度、歩行の具合など)や、浴室までの移動状況やよく室内の構造などについてアセスメントが必要です。

浴室は高齢者の転倒が起きやすい場所ですので、安全な入浴方法を考えることが大切です。そのためには、 福祉用具の活用も必要です。例えば、膝関節症で歩行 に不安がある人には、手すりや立ち上がりが楽なシャ ワーチェアー、浴槽に入りやすいバスボードなどを使用することで、自立した入浴が可能になります。

また、脳梗塞の後遺症で麻痺が残っている、あるいは 立位が困難な場合には、リフトの使用も考慮します。 これらの活用は利用者のみならず、介助を行う訪問看 護師、介護職、ご家族の負担の軽減にもなります。

また、脳梗塞の後遺症で麻痺が残っている、あるいは 立位が困難な場合には、リフトの使用も考慮します。 これらの活用は利用者のみならず、介助を行う訪問看 護し、介護職、ご家族の負担の軽減にもなります。

風呂の湯温の好みやその温度調節方法は家によって異 なりますので、必ず事前に確認するようにします。

た、浴槽の湯が十分に混ざっていないこともあるの で、手を入れてかき混ぜ確認します。特に、最近では 自動で湯温設定できるものもありますが、万一機械が 故障していたら調節できないことも考えられます。必 ず入浴前には介助者が自分の手で確認することが 火傷などの事故を回避するうえで重要となります。

また、入浴の際の室温の変化は、急激な血圧上昇や低 下をきたし、転倒のリスクが増加します。浴室内や脱 衣所には、温度管理のためのファンヒーターや扇風機 を設置して、できるだけ温度変化が少なくなるように 検討します。特に冬場の対策は重要です。

入浴が困難な場合でも、工夫次第で保清を行なうこと ができます。例えば、オムツを用いて、全身を石鹸洗 浄したり、四肢の拘縮が強く、洗面器で手浴が難しい 場合でも、ビニール袋と熱いタオルを使って手を蒸ら したり、オムツを下に敷いてペットボトルに入れたお 湯をかけながら手を洗うなどの方法があります。

2013年10月7日月曜日

介護ベッドの種類①

介護ベッドは機能的に1モーター、2モーター,3モー ターと分けられます。 この機能的な違いについて説明をしてみます。

介護ベッドでモーターの数が多いほど機能が充実しま す。 1モーターの介護ベッドは、背上げのみのものと、上 下の調節のみ の機能だけになります。ですので起き上がりに解除が 必要な方が つかわれるにはいいかと想います。 介護保険では要支援の方の自立支援ベッドと言われる ものが 代表的なものとなります。

上下だけの機能調節は、介護をする方が排泄介助等で そのままでは 中腰になって大変な場合にベッドと調節して介護しや すいように するものです。

2モーターの介護ベッドについては、背上げと足上げ が連動して動作するものが多いようです。自分では姿 勢が直せる人が扱うといいでしょう。 あまり複雑なベッドの操作が苦手な人もこの2モー タータイプならわかりやすいと想います。

3モーターの介護ベッドについては、背上げ機能や足 上げ機能、そしてベッドの上下昇降機能がそれぞれボ タン操作で行えます。座位姿勢が不安定な方や、足が むくんでしまうので夜ねるときとか足を少し上にあげ て休まれたほうがいい人などはこのタイプのがいいで しょう。

2013年10月6日日曜日

介護ベッドのここが危険


介護ベットで危ないのが、 転倒である。 シングルサイズの場合かならず、転倒防止の手すりをつけましょう 取り外しができるので、 逆に危ないと言えます。

また、火災ですが、最近の電動ベッドはよくできていますので それほど心配はありません。

サイドレール(柵)や手すり、介助バーへの挟み込みによる窒息死や骨折事故も未だに起こっています。
必ず動作前には状況確認を行い、認知症の方やお子様等使用方法に不安のある方が触ってしまう可能性のある場合は電源を切っておくなどの対処も必要です。

介助する際に テーブルを外しておくのも 危険防止になります。 テーブルは便利ですが、 使わない時はそばに置いておきますが 電動ベッドに常時置いておくのは危険です。 挟まれたり、怪我の原因になります。 注意して介助してください。

また、できれば、ベッド中心の生活はできる限り避けたほうがいいでしょう。 マットが硬いと 褥瘡(じょくそう)の原因になります。 じょくそうとはずっと同じトコロが 擦れることで、皮膚がはがれてくる状態のことです。 介護施設などでは 大きな問題となっています。 一度ついた褥瘡は治りにくいので、注意してください。

2013年10月5日土曜日

介護とポータブルトイレの選び方

ポータブルトイレの選び方をご紹介します。

※やはり、他の福祉用具同様、ご利用者の身体状況 や使用環境によって 優先順位は変化しますので ご注意ください。

機種を選ぶときに考慮する順番は、以下の通りで す。

①素材 木製orプラスチック

木製・・・家具になじみ易い。重量があ り、安定感がある。 プラスチック・・・におい等がつきにく い。軽量で持ち運びやすい。 ↓ ②大きさ 設置場所に合わせた大きさを

設置場所に設置出来る大きさを。 また、同時に内幅も身体に合わせたもの を。

↓ ③付属機能 必要と思われる各機能を考慮

シャワー機能・・・TOTO製でいうと ころのウォシュレット。 洗浄目的の他、 刺激によって排尿・排便を促すことも出来ます。 水タンクが本体 に付属されている。温水がでるものも。 比較的高価にな りやすい。

暖房便座機能・・・便座を温かくする機 能。 学習機能・節電 機能によって、使う時・使う頻度が高い時間だけ 暖房機能をオン にするものも。

脱臭機能 ・・・においを吸い取 り、フィルターを通して脱臭する。 学習機能・節電 機能があるものも。

ソフト便座 ・・・便座表面がプラス チックでなく、緩衝素材を使ったもので出来てい る。 便座に座るとき に勢いがついてしまう方などへ。

ポータブルトイレは一度介護保険を使用して購入 すると、 身体機能の大きな変化や、使用不可能になる故 障・破損などの理由がない限り、 再購入するさいは自費購入になりやすいです。 購入後に、必要な機能を付け忘れてしまわないよ うご注意ください。

また一方で、介護保険を適用しての福祉用具購入 可能額は、年度間10万円です。 高価なポータブルでは10万円を超えるものもあ ります。 機能をつけ過ぎて高価なポータブルトイレを購入 してしまい、 他の福祉用具購入は自費に、、、ということもあ りえます。 ポータブルトイレ以外にも福祉用具購入が必要な 場合はご注意を。

この二点を考えて、必要性と価格のバランスの良 いものを選びましょう。

2013年10月3日木曜日

介護シューズの選び方

私たちが日常使用するもの中に「靴」と いうものがあります。 この靴は洋服と同じように生活の中で切っても切れない間柄のものです。

そして当然のことながら福祉用具としての 介護靴「ケアシューズ」というものがあります。 今回はこのケアシューズの特徴と選び方を 紹介していきたいと思います。

●高齢者の事故防止

私たちは普段家の中ではスリッパを履くこ とが多いです。 このスリッパ、 実は高齢者の転倒事故の原因となることがあります。

転倒や転落をした高齢者の4割の原因が 「履物」が原因というリサーチがありま す。 そして、その中で危険な履物に「つっか け」「スリッパ」「サンダル」が挙げられ ます。さらに、転倒転落事故の5割は住宅内で起きているのです。

こういった事故原因のリサーチから、屋内での履物に気を配ることで転倒転落な どの事故を未然に防ぐことができると言えます。

ではケアシューズとスリッパではどのような違いがあるのでしょう?

スリッパなどのつっかけタイプの履は、 足を前に出すときに脱げないように無意識に床にするような足の運びとなります。 ですから僅かな段差にもつまずきやすくなってしまうのです。 そしてかかとがないので脱げやすくバランスも保ちにくい履物なのです。

ですから安全を意識した履物を選ぶなら ば、 かかとがあって脱げにくく、 足がしっかりと動き、足の上がりのよいものを選ぶ必要があります。

以下ケアシューズを選定するに当たっての 注意点です。

・軽い ・履きやすい ・つま先にゆとり ・つまずきにくい ・滑りにくい ・足幅がゆったり

以上のような点を意識してケアシューズを 選ぶようにしましょう。

ではどの靴が一番いいのか? このことについては、やはり最終的には試着してみるのが一番なのですが、 現物を置いてある所が少ないのが難点です。

とはいえできれば実際に履いてみて、先ほど挙げたケアシューズを選ぶポイント を意識して選定していただければ…と考えています。

2013年10月2日水曜日

体圧分散マットレス 種類

体圧分散用具とは、床ずれを起こしやすい箇所への圧 迫を減らし、 床ずれを起こしてしまった場合の圧力をコントロール する為に使います。

日常生活がどれくらいできているかなど、可能な動作 に合ったものを選び、 適切な体位変換とポジショニングを行うことを目的と しています。

床ずれは、長時間同じ体制のまま寝ていると局所が圧 迫され床ずれを起こしてしまいます。 その長時間の圧力を減らし、局所に加わる圧力を分散 することで予防ができます。

また、沈める・包む・圧のかかる位置をずらしていく ことで、 一点にかかる圧を低くすることがポイントです。

体圧分散用具は、床ずれ防止の為に使うことがほとん どで、 患者さんの状態によって使う用具を変えていきます。

体圧分散用具を選ぶ際に基準となることが3つありま す。

それは、患者さんが

①自分で身体の位置を変えることができるか ②骨の突出があるか ③45度以上頭を挙げた状態にしているか

ということがポイントとなります。

自分で身体の位置を変えることができるか、できない かで、体圧分散用具の素材を選びます。

自力で位置を変えることができる場合は、ウレタン フォームなどの身体の動きを 阻害しない素材を選び、自力では困難な場合には、体 圧分散機能に優れ、 体圧調整ができるエアやウォーターなどの素材を選び ます。

また、自力で身体の位置も変えられず骨の突出がある 場合は、 低圧状態が保てる2層式エアセルマットレスなどを選 びます。

45度以上頭を挙げた状態にしているか、していないか では、体圧分散用具の厚みが決まります。

骨の突出の有無にかかわらず、上に挙げていないなら 上敷、 上に挙げているのなら交換または2層式タイプを選択 します。

体圧分散用具を使っていても、患者さん自身で身体の 位置を変えられない場合は、 2時間ごとに身体の位置を変えてあげなければなりま せん。

ベッド・マットレス・素材は使用方法によって分けら れています。

初めに、ベッド・マットレスについて説明します。

①特殊ベッド…ベッドとマットレスが一体化した体圧 分散機能を備えた寝具です。 コンピュータ制御によって体位を変えたり除圧ができ る。

②交換マットレス…普段使っているベッドフレームに 直接敷いて使うことができます。 マットレスの中では、体圧分散機能が最も高いが、厚 みが15㎝以上ある為、患者さんが端に 座ってしまうと不安定になりやすので注意が必要で す。

③上敷きマットレス…普段使っているマットレスの上 に敷いて使用します。 重ねるだけで使えるので、大変便利です。 値段も安く、低圧保持機能があるものもあるが、上敷 きマットレスが減圧できるのは、 ベッドアップが30度以下の場合に限るので、使用時に チェックが必要です。

④リバーシブルマットレス…片面が体圧分散マットレ スとして使用することができます。 患者さんの状態や予防する為に二面を使い分けること ができます。 圧分散面が7㎝ほどの為、減圧できるのはベッドアッ プ30度以下に限る。

次に、素材からみた分類についてです。

①エア…空気で構成され、マット内圧を調整すること ができます。 患者さんの状態に応じた体圧調整ができることが特徴 です。

ただし、安定感が得にくく、鋭利なもので壊れやすい こともあり、 付属ポンプの騒音と定期的な保守点検が必要です。管 理にも手間がかかります。

②ウォーター…水の量を調整することで、患者さんの 状態に合わせた体圧調整ができます。 ベッドアップした時もズレが少ないので、ズレによる 床ずれ防止にもなります。

水温管理が必要で、水の重量でマットレス自体が重い ことから、 介護者の負担増になりやすいこともあります。

③ウレタンフォーム…ポリウレタンに発泡剤を入れた ものでできています。 体圧分散効果があることからポジショニング用具の素 材としても使われています。

低反発のものほど圧分散効果がありますが、身体が深 く沈みすぎて自力で 体位を変えにくいことがあります。 あまり自力で体位を変えられない患者さんは、特に注 意が必要です。

④ゲル/ゴム…ゲル・ゴムによって構成されている マットレスです。 耐久性・耐熱性・耐薬品性が高く、表面の汚れを拭取 ることができ比較的管理が楽に行えます。

底付きを起こしにくいことから、ズレ力の吸収力も高 く臀部(お尻)への 床ずれリスクが軽減されるメリットがあります。

マットレスの表面温度が低いので、気温・室温に応じ た体温維持管理が必要です。

⑤ハイブリッド…2種類以上の素材を使って構成され ているマットレスです。 現在は、ウレタンフォームとエア/ゲルなどが組み合 わされたものもあります。

上記のように様々な種類のベッドや素材があるよう に、患者さんの状態も一人一人違います。